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パキスタンでの学校襲撃

パキスタンでの学校襲撃

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昨日、ホテルに戻ってテレビをつけたらショッキングなニュースが入ってきました。パキスタンの北部にあるペシャワールという町でタリバンによって学校が襲撃され、140人以上の生徒や教師が殺害されたというニュースです。ペシャワールには行ったことがありませんが、数年前にパキスタンには良く出かけていました。私がいたころも、ゴタゴタがありました。イスラマバードの中心地で暴動があったときは、ホテルから一歩も出ないようにと指示されたこともありました。きっと現地では在留邦人も緊張していることと思います。今仕事をしているのがインドネシアで良かったとちょっと思いました。

報道によると、犯人は7人の武装グループで、学校は軍関係者の子弟が通うところだそうです。軍のタリバン攻撃の報復措置だそうで、最初から多くの子供を殺すのが目的だったそうです。犯人は全員が自爆用のジャケットを身にまとっており、襲撃から数時間後に全員が死亡したのだそうです。銃撃で殺された140人以上の子供や先生は本当にかわいそうです。各国のリーダーからタリバンへの非難が繰り返されています。しかし、私は、この自爆した犯人グループにも少し同情しています。

今のところ犯人についての情報はありませんが、おそらく全員が若年の男性でしょう。タリバンの中年幹部が自爆テロなどするはずもありません。私が想像するに、犯人たちは子供のころからモスクに併設されている神学校で教育を受け、その過程でタリバンに洗脳されて、タリバン幹部から自爆テロ命じられた青年たちだと思います。パキスタンという国では国民の教育が昔から軽視されており、貧困層は教育を受ける機会が限られています。小学校に通えるのは生活に余裕のある家族の子供たちだけです。しかし、モスクにある神学校だけは、貧困層に開放されており授業料も無料です。だから貧しい子供は神学校に通います。神学校の中にはタリバンの影響下にあるところがあり、こんなところで教育を受けると、幼い子供は簡単に洗脳されてしまいます。15歳とか16歳くらいになると兵士として扱われ、いずれ自爆テロ要員に仕立てられてしまいます。

これは、パキスタンではなくイスラエルでの話ですが、バスターミナルや市場など人が多く集まるところで自爆テロを行う犯人は、未成年の若者であることが少なくないです。少女が犯人だったこともありました。まさか若い女性が爆弾を抱えているとは誰も思わないので、警備員から警戒されず、ボディチェックも甘くなってしまうのです。

今回の犯人も最初から死ぬ気で来たようです。何が自らの使命と思っていたかわかりませんが、自らの命をかけて、学校の子供を殺戮することに、疑問は無かったのでしょうか。一切の疑問を封じてしまうような強い「教義」に洗脳されていたのでしょうか。

今日は、昼食時にオフィスでインドネシア人の同僚と、この事件の話をしました。同僚によると、インドネシア政府は、タリバンや、今話題のイスラム国をめぐる動きとは一線を画しているのだそうです。もちろん、インドネシアは穏健な国であり、中東や南アジアのテロ活動を支援するようなことはしません。しかし、積極的に仲裁にはいるようなこともしていません。インドネシアは2億5千万人の人口を擁する世界最大のイスラム国です。東西冷戦時代は非同盟中立国の盟主としてリーダーシップを発揮したこともありました。イスラム地域を舞台する紛争に対して、インドネシアが果敢に立ち上がれば、何かが変わってくるような気もします。果敢に立ち上がったインドネシアに対して、日本が協力できることも多々あると思います。アメリカについてゆくだけが国際貢献ではないと思います。私が与党の政治家だったら、インドネシア政府に働きかけていたのになぁと意味もない空想をしてしまいました。

 

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