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集団的自衛権について

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今従事しているインドネシアのプロジェクトにはオーストラリアのコンサルタントがメンバーとして入っています。年は50代半ばです。毎日一緒にいるのでいろいろ話をします。最近、日本のニュースを見ていると安倍政権の安全保障法案とか集団的自衛権の議論が良く目に飛び込んできます。そこで、そんな話を彼に持ちかけてみました。

 まずオーストラリアに終戦記念日のようなものがあるのか聞いてみました。今年は終戦70周年なので、アメリカのように何かイベントでもあるのかと思いました。「たぶん何かセレモニーがあるのではないか」との回答です。その日にちについては、「11月?」とのこと。私がちょっと驚いて、え?11月に何があったのかと聞くと、彼にも良くわかりませんでした。彼の父親が兵士として南太平洋で日本軍とたたかった話は前に聞いていましたが、その前に中東戦線でドイツ軍とも戦闘を交えていたらしいです。「11月はドイツとの終戦記念日ではないか?日本よりもドイツのほうが降伏したのは後だろう?」と変なことを言い出しました。オーストラリア人にとって第二次世界大戦とは、そんな程度の存在かもしれません。彼の父親は戦争中の経験は全く口にしなかったとのことで、彼も積極的に聞き出そうとはしなかったようです。

今は、日米豪で軍事的協力関係(同盟?)を結んで中国の脅威に対するといった話が進んでいると思います。このまま安倍政権が突っ走れば、日豪が一緒になって「地球の裏側」まで出兵することにもなりそうです。「それについてお前はどう思うのか?」と彼が聞いてきたので、やっぱり反対と答えました。

安倍政権の意向に反対していると、日本の防衛に無関心のように思われるかもしれないですが、決して国を守る努力をおろそかにしてよいと思っているわけではないです。国防に一番有効なのは、威力のある武器を所持することでも、優秀な軍人を持つことでもないです。大切なのは、戦わない、あるいは戦う相手を持たないということだと思います。戦う相手を作らなければ、攻められることもないです。

アメリカは中東のイスラム国などを仮想敵国としていると思いますが、日本がその戦線に参加したら、日本もイスラム国やアラブ人を敵にすることになります。そんなことになったら5年、10年、20年と戦いに引きずり込まれることになるでしょう。

私はかつて中東のヨルダンに住んでいたことがあるので良くわかるのですが、アラブ人は基本的に大の親日です。歴史的経緯から欧米を恨むことがあっても、日本は全く別に考えています。皆が日本を大好きです。イスラム国によって日本人の人質が二名処刑されましたが、イスラム国にとって日本を敵にまわすのは想定外だった思います。中東の紛争は、どうしてもイスラエル問題がからんでくるので、そんなに簡単に解決することはないです。今後20年間戦ったって、紛争が終わることは絶対ないです。一度始めたら終えるのが厄介なのが戦争です。

日本の国防にとって一番大切なのは、集団的自衛権などといってノコノコでかけていくのではなく、紛争から(特に中東から)十分な距離を置いておくことです。もちろん、難民保護など人道的支援は積極的に取り組むべきですが、戦火を交えるべきではないです。

一番の安全保障は「戦う相手を作らないこと」です。誰か安倍政権にそう伝えてもらえませんか。

 

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