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あかりちゃんとヒゲの隊長

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自民党が佐藤正久参議院議員を使って安保法制を説明する動画を作成しました。その動画を使って早速パロディ動画が作られて、ネットに流れています。電車の中であかりちゃんという女子高生が佐藤議員に意見する形になっているのですが、とても興味深いです。あかりちゃんの言っていることは、一つ一つに説得力があって感心してしまいました。サイトはいくつかありますが、私が見たのは下記です。

https://www.youtube.com/watch?v=L9WjGyo9AU8

長年、国際協力に従事してきた立場で考えると、日本が集団的自衛権とやらで米軍の軍事行動に参加するのは歓迎しません。安倍首相も佐藤議員も「敵」という言葉を良く使いますが、そもそも日本にとって誰が敵なのでしょう。米軍は中東地域で活動していますが、中東に住む人々は日本にとって敵なのでしょうか。私は2000年から二年間ヨルダンに居住していましたし、短期ではサウジアラビアやチュニジアに行ったことがあります。しかし、中東地域で日本を敵視する人に会ったことがありません。

アラブ人は基本的に反米です。これは間違いないです。もちろん富裕層や教育水準の高いエリートは、いろいろな情報に接しているので単純な反米ではないです。しかし、9割くらいの庶民は、単にアメリカが嫌いです。これはアメリカがイスラエルを支援していることに原因があります。イスラエルとアラブ諸国との敵対はとても根が深い問題なので、おそらくこれから50年たっても100年たっても解決しないです。アメリカはイスラエルに長年多額の軍事援助を続けているので、アラブ人が反米なのは当然です。ヨーロッパ諸国についても、アメリカと同じような見方をしていると思います。「白人」ということで一緒になっているのかもしれませんし、過去の植民地支配時のわだかまりがあるかもしれません。

一方、中東の人々は日本を欧米とは同一視していません。同じグループに入るとは思っていません。むしろ、アジア人、非白人として仲間に見ています。たいした天然資源も無いのに、高度経済成長を達成した国として、日本を尊敬しています。そんな日本が、中東で米軍と共同行動をとることになったら、どう感じられるのでしょう。仲間だと思っていた日本が、アメリカと一緒に軍事行動するようになったら、現地の人にはショックだと思います。

日々のニュースで伝えられるように、中東での戦争はテロ活動が多いです。敵兵は住民の中に紛れ込んで破壊活動を行います。こうした破壊活動から身を守るためには、住民集団に向けて銃を撃つしかないでしょう。自衛隊が、アラブ人の人ごみに向かって銃を乱射するような姿は想像もしたくないです。

日中戦争時にも中国兵は私服をまとって一般市民の中に紛れ込みました。便衣兵と呼ばれ、日本軍を大いに悩ませたそうです。便衣兵と疑って住民集団に発砲し、これが住民虐殺に繋がったという見方もあります。こんな歴史を繰り返さないように、日本国憲法を護ってきたのに、安倍内閣によって憲法の理念がなし崩しにされるのは釈然としません。

私がヨルダンにいた際にちょうどアメリカで9.11テロが起こり、現地では若干緊迫しました。実際、アメリカの援助庁(USAID)の職員が米国大使館近くの交差点で射殺されるという事件が起きました。当時、日本人はアメリカ人とは違うとおもって安心していましたが、今後は同一視されてゆくことになるのでしょうか。親日のアラブ人から敵視されるようになるのは、とても残念です。

 

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