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インドネシアの葬式

インドネシアの葬式

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インドネシアでは運転手を含めて三名の現地スタッフを雇用していますが、そのうちの一人、I氏の母親が昨日お亡くなりになりました。昨日の時点では、母親の具体がわるいから休むと本人から連絡があったのですが、夕方に息を引き取られたようです。なくなった翌日の今日、すぐ葬式をするとのことなので、さっそく秘書と一緒に参列してきました。イスラム教徒の葬式にはいったことがないので、ほんの少し興味もありました。

I氏の母親が住んでいる家は、彼の実家です。ジャカルタ市内ですが中心部から車で30分ほど離れています。ごちゃごちゃした地域を車で進んでゆき、車一台がやっと通れるような細道を抜けていったところに、実家がありました。スラム地域ではないですが、決してインフラが整備されているとはいえない中所得者層の居住地域でした。私たちがついたのは朝10時過ぎでした。家の前にはすでに親戚とか近所の皆さんが集まっています。全部で50名くらいはいたでしょうか。家の前でうろうろしていたら、I氏がすぐに私たちを見つけてくれました。早速、なくなった母親の前まで連れて行ってくれました。リビングのようなところの床に、伝統的な衣装に身を包み、顔には白いレースをかけた遺体が横たわっていました。その場でなんといってよいのか、どういうジェスチャーをしたらよいのか全く分からなかったので、ただ彼の手をとっただけで離れました。彼によると、お母さんの年齢は85歳だったとのことです。「もう十分生きた」のだそうです。インドネシアの平均寿命は65歳くらいらしいので、それからしたらかなり長生きだったのでしょう。

遺体を拝見した後は、家の外にでてI氏といろいろ話をしました。彼の子供のころの話とか、近所の話とかです。そうやってそとで座っているうるうちに、いろいろ花束が集まってきました。関係の個人や法人が花束や葬式用の飾りつけを送ったようです。私のプロジェクトでも事前に花屋さんに花束を注文していました(日本円で7000円ほど)。

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葬式に届けられた装飾品

葬式に来ている人は、それぞれがただ知り合いと話しをしています。何かセレモニーのようなことがあるかと思いましたが、特に何もイベントが始まる様子はありません。I氏によると、11時半になったら遺体を近所のモスクに運ぶのだそうです。そして、モスクでお祈りをしたあと、墓地まで運び埋葬するとのことです。火葬せずに土葬です。インドネシアでは土葬が通常のようです。日本の葬式のお坊さんに値するような聖職者は家に来ないのかと聞いたら、夜に来るとのことです。しかし専門の聖職者ではなく、敬虔なイスラム教徒(と思われている人)が、お祈りを唱えるためにやってくるようです。特に謝礼は払わず、飲食をふるまうだけとのことです。日本のお坊さんのように、お布施を徴収する慣例はないようです。

そうやって話をしているうちに、11時半になりました。白いワゴン車が家の前に横付けになり、なかからスチールの枠組みがでてきます。棺桶サイズなので、その中に遺体を収容するのでしょう。外で待っていると、15分くらいして遺体が運び出されてきました。緑色の生地でぐるぐるまいた棺桶のような箱でした。運びだすのは屈強な男性たちで、特に家族ではないようでした。遺体が運びだされてしまうと、それで皆さんはその場を立ち去ります。モスクに行く人、そのまま家に帰る人など、さまざまです。私は、I氏に挨拶をしたうえで、秘書とオフィスに戻ってきました。葬式に出たつもりでしたが、特にお祈りもなく、イベントのようなものはなく、あっさりした感じでした。

ところで、I氏からいろいろ昔話を聞かされているうちに驚きの事実が分かりました。なんと、彼は米大統領のオバマ氏と小学校の同級生だったとのことです。確かに、オバマ氏は少年時代をインドネシアで過ごしていたとは知っていましたが、まさかです。もっと高級住宅地にでも住んでいたのだと思いました。オバマ氏は少年時代「ベリー」と呼ばれていたようです。バラク・オバマなので、バラクを省略してベリーになったようです。近所でも有名な悪ガキだったとのことでした。I氏もベリーと呼ばれていた少年が、オバマ大統領と同一人物だとは、かなり後になって知ったそうです。オバマ大統領がインドネシアを訪問した際に、片言のインドネシア語をつかって挨拶したようですが、本当はもっとしゃべれるのでしょう。I氏がオフィスに戻ってきたら、悪ガキ時代の様子をもっと聞いてやろうと思いました。

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